- 2021-3-1
- ディナチャリア(一日の生活法)
- ピッタ, カパ, アーユルヴェーダ, ディナチャリア, 一日の理想的な過ごし方, ヴァータ, 起床時間, 食事法, 呼吸法, 運動, ドーシャ, ヨーガ, 瞑想法
何気なく過ぎる毎日。いつもより少し早起きをしてヨガをしてみたり、お花に水をあげてみたりすると、1日を落ち着いてスタートできますよね。その日々の積み重ねが、肉体的にも精神的にも健康な体を作ってくれます。具体的にどんなことをすればいいの?と困った時に役立つのがアーユルヴェーダのディナチャリア。無理なく続けられることから一緒にはじめてみませんか?
Contents
ディナチャリアとは
アーユルヴェーダには「1日の理想的なすごし方」に関する教えがあり、それを「ディナチャリア」と呼びます。ディナチャリアは、不調をなくして健康を維持発展するために簡単にできる日常生活の方法です。
ディナチャリアでは、その人の体質や季節によって理想的な起床時間、食事法、呼吸法、運動、セルフケアの方法などが異なるといわれています。食事、睡眠、仕事、娯楽などの行動は、それぞれヴァータ・ピッタ・カパという特定のドーシャと関係があるためです。よって、ライフスタイルを調整すれば、ドーシャのアンバランスを直すことができ、自分で健康な状態を手に入れることができます。
できることからはじめることが大切
日常生活の中でも、変えることが簡単なものと難しいものがありますよね。たとえば仕事などは、内容を変えたり時間帯を変えたりすることが簡単ではないでしょう。一方、食事や娯楽は、仕事に比べれば自分でコントロールすることが可能なはずです。自分にできる範囲のことを、無理なく少しずつ続け、コントロールが難しい部分の不調をカバーできるようにしていくことを心がけましょう。
ディナチャリアは、個々の症状をそれぞれ改善するというよりも、全体の活動のバランスを整えることを主眼に置いています。できることころから少しずつ、日々の生活を変えていき、全体のバランスを取ることで、自分の不調を解決することが大切です。ライフスタイルを理想的な状態に保つことで、体調を改善し、病気を予防するわけですから、まさにアーユルヴェーダは予防医学といえるでしょう。
ヴァータ・ピッタ・カパの時間
アーユルヴェーダでは人の体質を大まかにヴァータ・ピッタ・カパの3タイプに分けて考えますが、1日の時間帯にもヴァータ・ピッタ・カパの性質をもつ時間帯というものがあります。
それは、1日24時間の中で、ヴァータ・ピッタ・カパの時間は、4時間ごとに交代し、1日2回転するという考え方です。
各ドーシャの時間は、そのドーシャが増えやすくなり、私たちの身体にもそのドーシャが増えるので、全体のバランスを崩しやすくなります。例えば、ヴァータの時間には、ヴァータが乱れやすくなる、ということです。
ヴァータ・ピッタ・カパのドーシャは、同じ性質のことをすればそのドーシャは増え、反対の性質のことをすれば、そのドーシャは減るという理論があります。
この理論を使って、その時間のドーシャの性質と同じことは避け、反対の性質のことをするようにして、バランスを取ることを心がけることが、ディナチャリアの基本です。この方法で、生活習慣(起床や就寝、仕事など)と食事法、心身調整法(運動、ヨガ、呼吸法、瞑想法、入浴、オイルマッサージ)などの行為のそれぞれの性質を用いて、ドーシャのバランスを取っていくことになります。
明日の朝からすぐに実践できるディナチャリア
ここでは、明日からでも簡単に取り入れられる朝の習慣を4つご紹介します。
早起きで落ち着いて1日をスタートしよう
早起きは1日のリズムを作る基本です。アーユルヴェーダにおける理想的な起床時間は日の出の48分から96分前と言われていますが、四季のある日本で継続するのは難しいかもしれません。6時前後に起床し、毎日同じ時間に起きるようにするといいでしょう。
新鮮で静かな時間に起きることで、精神的にも落ち着いて1日を迎えることができます。人より早く活動を始めることで余裕が生まれ、効率よく仕事に取り組むこともできるでしょう。
目覚めのヨガで体の循環を高めよう
朝起きたら以下の手順で目覚めのヨガを行います。ベッドの上でできるとても簡単な方法です。
1.腕を上にあげ大きく伸び上がる。そのまま左右にも伸びを行う
2.左右の足を片方ずつ胸に引き寄せ、手で抱える
3.体をひねるように左右の足を交互に反対側の床につける
4.体を起こして座ったままうつ伏せになり胸だけ床につける。
寝ている間に停滞した循環をよくし、寝起きをよくしてくれます。
舌掃除で舌苔を取り除こう
目覚めのヨガの後は、歯を磨く前に舌掃除をして舌苔を取り除きます。舌苔を取り除くことで、味覚が高まったり、健康管理ができたりするなどあらゆる効果を期待できます。
舌掃除をする際は、歯ブラシでこするのではなく、タングスクレーパーという道具かスプーンを使用して行いましょう。特にタングスクレーパーはスプーンよりも驚くほど舌苔がすっきり取れるのでお勧めです。
白湯を飲んで消化力と代謝力を高めよう
舌苔を取り除き、歯を磨いたら、約コップ1杯の水か白湯を飲みましょう。白湯は排泄を促し、消化を高める効果があり、毒素が体内に溜まるのを防いでくれます。
また、ダイエットをしたい方にとっても、いちばん手っ取り早いのが毎日白湯を飲むことでもあります。白湯を習慣化して、消化力と代謝力を高めていきましょう。
まずは簡単にできそうなことからはじめてみてはいかがでしょう。体の声を聞きながら、あなたに適した方法で継続していけるといいですね。