- 2021-7-6
- ディナチャリア(一日の生活法), アーユルヴェーダオイル, 症状別対処法
- カパ, ヴァータ, 鼻のケア, ナスヤ, アヌタイラ, 鼻の働き, 花粉症対策, 春, 起床後, 外出前, ナスヤの効果, ナスヤの方法, 鼻の健康保護
毎年恒例の花粉症の季節。鼻が詰まると頭もボーっとして集中力が低下しますよね。ここでは、そんな鼻の不調を改善し、花粉症対策だけでなくさまざまな症状の予防になる簡単な「ナスヤ」という方法をご紹介していきます。家庭でもとても簡単に毎日続けられる方法なのでぜひ参考にしてください。
鼻の働き
アーユルヴェーダにおいて鼻は「頭への門」と呼ばれています。なぜなら、耳管によって耳と鼻涙管を通じ、目と鼻咽頭を通じて咽喉と連結しているためです。また、鼻は、篩骨(しこつ)を通り、嗅覚神経を通じ脳に連結し、鼻蓋部に位置している嗅覚器官でもあります。
鼻は呼吸器系の入り口としての機能だけでなく、吸引された空気の温度・湿度の調整をしたり、浄化したりする働きにあります。
また、常に外気にさらされているため、乾燥し、ドーシャのバランスが崩れがちです。
鼻が詰まっていると頭の働きが悪くなり、通りを良くすることで思考までもクリアにすることができます。
鼻のケア方法
アーユルヴェーダでは、鼻の健康を守るために「ナスヤ」という方法が効果的であると言っています。ここで詳しく見ていきましょう。
ナスヤとは
ナスヤとは、薬用オイルを鼻孔内に滴下し、鼻腔や鼻腔に溜まった雑菌、ウィルス、汚れを取り除く処方です。一般に「アヌタイラ」が使用されています。
アヌタイラは、空気による鼻の乾燥を防ぐことでヴァータを鎮静し、鼻孔を潤滑にする働きがあるオイルのこと。カパドーシャの存在部位であり、空のエネルギーと常に接触している鼻にとって、抗カパ・抗ヴァータの性質を有するアヌタイラはとても効果的です。
ピッタ体質の方、および出血性疾患のある場合には、ギーをナスヤオイルに使用してもいいでしょう。但し、「ナスヤ」はアーユルヴェーダドクターによる治療行為でもありますので、ドクターのいるクリニックで行うことをお勧めします。
家庭で簡単にできるナスヤの方法
ここでは家庭でできるナスヤの方法をご紹介します。アヌタイラ(なければごま油やギーでも可)を指に取り、2滴鼻の中に滴下します。 その際、オイルを上の方に吸い込むイメージで吸入してください。しばらく上を向いていると、喉に回ってくる感覚があります。
また、1滴指にとって鼻の穴に塗るだけでもいいでしょう。鼻孔をしっかり保護することが1番の目的です。
さらに効果を高めたい場合は、ホットタオルや入浴で緩めてから行いましょう。
花粉症にも効果あり!ナスヤの作用
ナスヤをすることで得られる効果として代表的なのが花粉症対策です。カパの存在部位である鼻は、春のカパの時期にバランスを崩し、花粉症や鼻炎などの問題を引き起こしやすくなります。1年を通してナスヤを実践することで、ドーシャのバランスが整い、鼻を強化することが可能です。結果、それが花粉症対策にもつながります。他にもナスヤをすることで得られる効果はさまざま。以下にまとめたので確認していきましょう。
・嗅覚の働きを高める
・声が澄み、かすれなくなる
・血管を強くし、筋肉、頭、頸の結合部を強める
・若白髪、若ハゲを予防する
・神経及び脳の反射機能促進する
・ホルモンバランスを整え、めまい、不眠を緩和する
・思考をクリアにして、集中力を高める
ナスヤは、年齢、性別関係なく、健康な生活習慣を送ることで、さらに効果を得ることができます。
ナスヤをするのにおすすめの時
アヌタイラによるナスヤは、滴下することで得られる効果は時間によって異なるため、以下にまとめました。あなたの緩和したい症状に合わせてぜひ実践してみてください。
・起床後:夜間のうちに鼻孔に蓄積した老廃物を浄化し、精神に活気を与える
・歯磨きをした後:歯肉の強化と口臭予防
・外出前:外出前にナスヤを行うことで鼻孔が湿り、ホコリや煙の悪影響を軽減できる
・運動後:体の疲労感や倦怠感を取り除く
・排尿後:目の重圧を取り除く
・食後:体の管を浄化し、体に軽快さを与える
・昼寝をした後:眠気と体の重圧、体の老廃物を取り除き、精神に集中力を与える
・夕方:心地よい眠りを与える
身体的、精神的関係なく、服を着たり、人と会話をしたり、各々の動作が行われている間は、ヴァータが増加している状態です。ナスヤは、増えたヴァータを減少させ、体のすべての感覚器官や脳に強さを与えます。とても簡単にできるので、明日からぜひ実践してみましょう。