リラックスやダイエットにも役立つ3つの呼吸法とは

呼吸法

新型コロナウイルス感染症対策としてアーユルヴェーダでできることは

ここでは、ディナチャリアの教えの一つ、「呼吸法」についてご紹介します。ウィルスや細菌など目に見えない存在に脅かされ、免疫力を高めたい今、自律神経のバランスを整えておくことが大切です。コラムを参考に、自分で意識的に自律神経を調整できる「呼吸法」を身につけていきましょう。

1日1回、1分間の呼吸の回数をはかってみる

呼吸

アーユルヴェーダは体だけでなく心の健康も考えます。なぜなら、私たちの心と体はつながっているからです。そして心の状態をわかりやすく表しているのが呼吸でもあります。

不安や緊張にさいなまれている時、疲れがたまっている時は、呼吸は早く浅くなっています。 逆に心が満たされリラックスしている時は、呼吸はゆっくり深くなっているのに気づくことでしょう。

私たちは意図的に心臓の鼓動を早めたり、汗を出したりすることはできませんが、呼吸をゆっくりすることは誰でもできます。緊張し呼吸が浅いことに気づいたら、「深くゆっくりとした呼吸」に意識して変えてみてください。そうすることで、過剰な交感神経の緊張を緩めめて、自律神経のバランスを整えることができるのです。

実際に「吸って吐いて」の呼吸を1回と数えた場合、 正常時は、1分間に12回から20回くらい呼吸をしています。さらに、1分間に6回前後になって、ゆっくりとしっかり息を吐き切ると副交感神経が優位になりリラックス状態に。

1日1回、1分間のタイマーをかけて、呼吸の回数を毎日数えてみましょう。

特に、練る前は1分間に6回ほどの呼吸に整えてから横になってみてください。 一日の終わりに副交感神経のスイッチをいれることは良い睡眠も誘ってくれます。是非試しみてください。

体質別に役立つバランスを整える呼吸法の種類と効果

アーユルヴェーダでは人の体質をヴァータ・ピッタ・カパのドーシャのバランスから3つのタイプに分けて考えています。そして、それぞれの体質別にバランスを整える呼吸法というものがあります。
ご自分の体質をチェックしたい方はこちら!「アーユルヴェーダ体質診断」 

リラックスしたい時は、ヴァータ鎮静のための呼吸法(ナーディーショーダナ)

ヴァータを鎮静する呼吸法は、自律神経のバランスを整え、イライラや不安を解消する効果があります。
安定と落ち着きが必要な時に取り入れてください。

1.右手の親指を右の鼻孔にあて、薬指を左の鼻孔にあてる。人差し指と中指は眉間のあたりにおく
2.親指で右の鼻孔をふさぎ、左の鼻孔から息を吐いて、吸って止める
3.薬指で左の鼻孔をふさぎ、親指をあけて右の鼻孔から息を吐く
4.同じようにして、右の鼻孔から息を吸い、止め、左の鼻孔から息を吐く
5.この①~④の流れをワンセットとし、4~5往復行う

ポイントとしては、ゆっくりと息の音が聞こえないくらい静かに行うことです。

左の鼻孔は月に関係し、安定と落ち着きを、右の鼻孔からの息は太陽に関係し、代謝や活動に影響を与えると考えられています。

左の息の通りが良く、右が詰まっているならば、副交感神経が優位な状態です。そして、右の通りがよくて左が詰まっているならば交感神経が優位になっています。つまり、不安を感じたり、イライラして緊張していたりしているときは右の鼻の息の通りがいいはずです。 

イライラを落ち着かせるトレーニング、ピッタ鎮静の呼吸法(シータリー)

この呼吸法は、体や心を冷やす効果があり、ピッタが悪化してイライラしてしまっている時や、夏の暑い季節に役立ちます。

1.この呼吸法は口と鼻で行う
2.舌をすぼめて丸くし、筒型にします。 筒を通して空気を吸う。すると、冷たい空気が入ってくる
3.冷たい空気を吸い込んで、しばらく息を止める。その間、冷えた空気が体内の熱くなっているところを冷やしていくのをイメージ。体内の熱が冷めて気持ちが落ち着く

4.温まった空気を鼻から吐く

5.この①~④の流れをワンセットとして、3~4回行う

どこでも簡単にできる呼吸法なので、ぜひ試してみてください。 

ダイエットにも役立つ、カパ鎮静の呼吸法(カパラバーディ)

朝、まったくやる気が出ない、体が重くてだるい、気持ちが落ち込んでいる、少し寒気がする、そんなときに効果的な呼吸法がカパラーバティです。

1.鼻で小刻みに吸う吐くを繰り返す。特に吐くときに強く力をこめる
2.少し早いスピードで、30回~100回行う。慣れないと過呼吸状態になるので、20回くらいから始めて、少しずつ回数を増やしていく

吐く際に勢いよくお腹をへこませることによって、へその下の丹田のツボを刺激します。 体が温まり、カパの冷たさを減らして、バランスさせることが可能です。

春先は、カパが増大する季節ですので、カパ体質でない方も、この呼吸法を試してみましょう。

私たちが生きている限り続ける大切な呼吸、日本人は呼吸が浅く、肺の機能を十分使っていないとよく言われます。深呼吸を数分間、肺がおもいっきり広がるのをイメージしながら、肺が十分にひろがったり、縮んだりするのを脳に記憶させることで、私たちが無意識にやっている呼吸の働きが高まります。ぜひ、習慣にしてみてください。

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