- 2021-7-26
- ディナチャリア(一日の生活法), アーユルヴェーダサロン
- ヨガ, ディナチャリア, 若返り, アンチエイジング, 生活習慣, 肌の若返り, ラサーヤナ, アンチエイジングとは, 抗老化, アンチエイジングの効果, アンチエイジングの必要性, アンチエイジング療法, ラサーヤナサプリ
「いつまでも健康で美しくいたい。」と思う方は多いのではないでしょうか。ここではアンチエイジングの研究が進む今、約5000年前から変わらないアーユルヴェーダにおける若返りの効果や方法を詳しくご紹介していきます。コラムを参考に、老化のスピードを低下させ、少しでも長く健康な体を維持し、多くの挑戦や経験ができる人生にしていきましょう。
Contents
アンチエイジングとは
アーユルヴェーダの智慧に基づいた若返り法についてご紹介していきます。
アンチエイジングの意味
アンチエイジングとは、「抗老化」「若返り」を意味する言葉です。アーユルヴェーダでは、若返り法のことをサンスクリット語で「rasayanaラサーヤナ」と呼びます。
これは、栄養素という意味のRasa(ラサ)と、行き渡るという意味のayana(アヤナ)が組み合わさった言葉であり、長寿科学と言われるアーユルヴェーダの代表的な療法です。
つまり、アーユルヴェーダを実践することで、健康を維持しながら病気を予防し、老化を早めることなく、生きがいを持って生活(QOLの向上)することができます。
健やかに老いるためには、年を重ねることに対する恐怖心を捨て、「もう歳だからだめだ」と思わないことが大切です。健康な体と精神があれば、年齢に屈することなく、人生を通してあらゆることに挑戦したり、経験したりすることが可能です。そしてそれを実現させるのがアーユルヴェーダにおけるラサーヤナの目的であるといっても過言ではないでしょう。
アンチエイジングの効果
ラサーヤナには、長寿と健康を促し、老化を遅らせ、過眠、不眠、身体的疲労、怠惰、体力減退、記憶力、などを改善する効果があります。また、ヴァータ、ピッタ、カパのバランスを保ち、身体と精神を強く健康にし、消化の火を強め、病気に対する身体組織の抵抗力を高めることが可能です。
さらに、新型コロナウィルスなどの強い感染症に対して、身体組織は病気の進撃を遅らせることでウィルスが与える体への影響力を減少させ、合併症や死亡リスクを減少させることができます。また、ラサーヤナを回復期間にすることで完全な回復を早めることが可能です。
つまり、ラサーヤナをすることで、体の細胞の働きや免疫力を高めるため、見た目の変化だけでなく、ストレスやウィルスなどの見えない敵に対しての抵抗力を高めることができます。
アンチエイジングの必要性
ここでは、老化のメカニズムについて詳しく解説し、若返り法を実践する重要性について見ていきましょう。
アーユルヴェーダから分かる老化のメカニズム
アーユルヴェーダの時間学では、年を重ねるにつれて、ヴァータが過剰となり、増悪しはじめるといわれています。これによって、新陳代謝の中でも異化作用が強くなり、体が乾燥。年齢を重ねるごとに、軽く冷たくなっていきます。
そして、この風エネルギーの増大は、ドーシャのバランスを崩し、アグニの働きの低下につながるのです。これによって、7つの構成要素の生理的な働きの質が落ち、血液量の減少、体力減退、シワの生成、骨の弱体化、骨髄の減少、生殖器の働きの低下などの症状を引き起こします。
さらに、心身に活力を与えるオージャスを減少させ、身体面、精神面ともに、抵抗力がなくなります。よってすぐに風邪を引きやすくなり、感覚器官や思考力が鈍くなり、人は老化していくのです。
老化は生活習慣が原因で起こる
こういった老化のメカニズムの原因は、加齢によるものや細胞の老化によるものだけではありません。日々の生活の中においても引き起こされます。
たとえば、過度な運動によって活性酸素を取り入れすぎたり、冷たい飲食物を過剰摂取したり、ストレスや心配事などの精神的な疲労が続いたりすることなどは老化を引き起こす原因です。最近では、紫外線や放射線、空気汚染、農薬などの環境問題も指摘されています。私たちは、こういった要因から切っても切り離せない関係にあるため、毎日の生活の中でケアをしていくことが求められているのです。
アーユルヴェーダにおけるアンチエイジング療法
ラサーヤナの療法として一番代表的なのは、インドやスリランカなどに設けられたアーユルヴェーダ施設で行うパンチャカルマです。しかし、長期期間仕事を休み、滞在しなくてはいけないので、毎年通うのは難しいという方も多いはず。毎日の生活の中で老化を防ぐケア方法があればそれに越したことありませんよね。ここでは、ご自身で簡単にできる若返り法をご紹介していきます。
ラサーヤナサプリを飲む
ラサーヤナの薬物は多種多様ありますが、特に代表的なのがトリパラーです。これはハリータキー、ビビータキー、アーマラキーの3つの果実を1:2:4で混ぜた薬であり、ラサーヤナとデトックス効果があります。毎朝ティースプーン1杯にはちみつとギーを混ぜて飲むのがおすすめです。この時、はちみつとギーは同量にならないように注意しましょう。他にも、ラサーヤナ薬として有名な薬を以下でご紹介します。
・ブラーフミー(脳のラサーヤナ効果。ツボクサとも言われる)
・バラー(骨を丈夫にする、体に力を与える)
・アシュワガンダ(神経系の働きを高める、不眠や高血圧を改善、精力強化)
・シャタバリ(女性に一番適している、女性ホルモンの働きを高める)
・グッグル(骨を丈夫にする)
・マディーカパルニ(脳のラサーヤナ効果があり、記憶力向上)
・シラージャトゥ(異化作用を抑えながら老化を防止する)
これらの中から、あなたに適した薬を選び、3か月間毎日服用してみましょう。内側から浄化され、綺麗に若返る効果を実感できるはずです。
ディナチャリアを実践し生活習慣を整える
アーユルヴェーダのディナチャリアには、起きてから寝るまでの1日の過ごし方には40の方法があるといわれています。その中でも特に意識的に習慣化していただきたいのが、「食事」「マッサージ」「運動」「瞑想」の4つです。
アーユルヴェーダでは、その人の体質やその日の体調に応じた食事が勧められています。私たちが食べたものが持つ味や性質は身体面だけでなく、精神面にも影響を与え、私たちの健康を支えます。そのため、何を食べるかは大切ですが、どう食べるかまでもが重要視されているのがアーユルヴェーダの食事法です。詳しくは「アーユルヴェーダの食事法①6つの味(ラサ)」から順に詳しく解説しているので、気になる方は是非ご参照ください。
また、アーユルヴェーダでは毎日、頭と耳と足をマッサージすることがすすめられています。特に効果的なのが、仕事や学校からの帰宅後すぐのタイミングです。この時間は誰でも老化の原因でもあるヴァータが増大している状態なので、マッサージで体を癒し、リラックスして、ヴァータを鎮静しましょう。
運動は、血液が適度に組織の深部までを刺激するため、老化を予防することができます。皮膚にも毛細血管が張り巡らされているので、ヨガやウォーキングなどあなたの体質に適した運動を、することで、外面的な老化も防止にもつながるでしょう。体質に適した運動について詳しく知りたい方は、「アーユルヴェーダでわかる!体質に合った運動の種類と効果」でご紹介しているのでご一読ください。
そして、朝か夜に瞑想を取り入れることで、ドーシャのバランスを整え、集中力や記憶力、免疫力などを高めることができます。忙しい方でも、毎日3分取り入れるだけで効果があるので是非実践してみてください。
アーチャーラ・ラサーヤナを実践する
アーチャーラ・ラサーヤナは、行動のラサーヤナと言われ、以下の10項目が挙げられます。
・真実を語る
・休息と活動のバランスのとれた規則正しい生活を送る
・気候や季節に従った生活をする
・健全な食事法
・貧窮者への施し
・霊的理解をもつ
・暴力をふるわない
・怒りや過緊張を避ける
・酒、性行為を控える
・他人を傷つけない
これら、アーチャーラ・ラサーヤナをする人は、ラサーナ薬は必要ないといわれるほど極めて重要なものです。
以上ご紹介した方法が、ご自身でもできるラサーヤナの実践です。特にラサーヤナ療法の理想年齢は、幼児期から幼年期の、成長と発達が最大に行われる時期といわれています。つまり、ラサーヤナは若いうちにはじめるのに越したことはない療法です。
だからといって焦って全てを一気にはじめるのは困難でしょう。できそうなことから一つずつ習慣化し、継続していくことが大切です。