アーユルヴェーダの食事法③サットヴァな食事で心身ともに健康を維持しよう

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心の状態も食べ物で変わる!サットヴァな食事で心を前向きにする方法

イライラしたり、やる気が出なかったりして悩んでいる方は多いのではないでしょうか。その原因は、食生活の乱れによるものかもしれません。アーユルヴェーダでは、食べ物が心の性質に影響を与えることで、心に作用すると言われています。コラムを参考に、あなたの心の状態と向き合い、前向きな気持ちになれる食生活を送りましょう。

心の基礎となるエネルギー「トリグナ」とは

アーユルヴェーダでは、食物は体だけでなく心の状態にも作用すると言われています。

3つのエネルギーを「トリドーシャ」(ヴァータ・ピッタ・カパ)というのに対し、心の3つの性質のことを「トリグナ」(サットヴァ・ラジャス・タマス)と表現します。それぞれの特徴について見ていきましょう。

 サットヴァとは

サットヴァは「純粋性」の意味を持つ心の性質のひとつです。
サットヴァに富んだ心は純粋で理想的な状態。叡質性ともいわれ、これを多く持つ人は精神力が高く、正しく卓越し、正直であることができます
3つのドーシャのバランスが取れている状態でもあり、サットヴァが増加すると、オージャス(免疫力)も高まります

ラジャスとは

ラジャスは「動性」や「激質性」の意味を持つ心の性質のひとつです。これを多く持つ人は、誇り高く希望にあふれた心の状態であることを意味します。場合によっては、注意が散漫になったり、感情が一度に爆発しやすくなったりする傾向にあるのも特徴です。ラジャスの増加は、ピッタとヴァータを増やします。

タマスとは

タマスは、「惰性」や「暗黒性」の意味を持つ心の性質のひとつです。これを多く持つ人は心が動かなくなり、怠惰で欲深い状態になります。場合によっては、抑鬱状態になったり、他人に対して深い配慮を持たなかったりする傾向があるのが特徴です。タマスが増加することで、カパを増やします。

このような性質から、アーユルヴェーダではサットヴァを増やす食物(サートヴィカ食)を多く摂るよう勧めており、ラジャスやタマスを高める食物ばかり取るのは、注意が必要です。

では、具体的にはどのような食物のことをサートヴィカ食というのでしょう? 

サットヴァに富む食事と心に与える作用

食事

古典では、サートヴィカ食として、米や牛乳、ギー、ゴマ油、アーモンド、ココナッツ、
新鮮なフルーツ、はちみつ、甘い食物などをあげています。調理法次第で、和食にもカレーにも使われる食材です。おいしくて、心地よく、安定していて、腹もちが良く、油質で透明感のある物が特徴。これらの食べ物は、ドーシャバランスを整え、幸福感や生命力、勇気、健康、喜びに満ちた心を作ります。

また、サートヴィカ食は、単に食材や調理法だけでなく、以下のような、調理の段階から食べる時の心境まで関係してきます。

・レトルトや保存食ではない、出来立ての食事

・新鮮な材料を使った料理

・良く熟した果物

・その土地でできた旬の食材

・汚染されていない水と空気で育まれたもの

・調理する人が食べる人のことを想い丁寧に愛情をこめて作ったもの

・感謝の気持ちを持って食べること

怒りながら食べる、はやる気持ちで焦って食べるなどの食べ方をすると、いくらサトヴィックに富んだ食材を使っていても、ラジャスを増やしてしまいます。

いろいろと決まりごとが多くて大変そうに見えますが、シンプルに考えれば、意外と簡単です。

一番大切なのは、食事(調理や食べること)を十分に感謝して楽しむこと。苦手なものを嫌々食べたりするよりは、好きなものを楽しく感謝して頂くことが、サートヴィカな食事といえるでしょう。
無理やり禁止したりしてストレスをためてしまっては、かえって心の状態を乱してしまうのです。

食べたいものが心の状態をあらわす?

どうしても激辛な食べ物(ラジャスを増やす食べ物)ばかり欲してしまったり、レトルト食品やスナック菓子(カパを増やす食べ物)ばかり食べてしまったりすることはないでしょうか?

今、あなたが感じる食べたいものは、あなたの心の状態を表しています。

人はラジャスより(ピッタが増大している)の時に、ラジャスを増やす食事を好み、
タマスより(カパが増大している)の時に、タマスを増やす食事に偏りがちです。

このように私たちは、心が持つ性質と同じものを食べたくなる傾向があるため、自然に体にいいものを食べるようになるには、心をサットヴァな状態にする必要があるのです。

サットヴァの質を高めて心身ともに健康な体を維持しよう

心がサットヴァの状態であれば、身体によいものを心から欲するようになり、心身ともに健康でいることができます。

そのための食事のポイントは、温かい食事を感謝して食べること。

食事の他にも、ヨガや瞑想、ディナチャリアの実践なども、サットヴァに富んだ心にしてくれます。

ここでは、食事が及ぼす心への作用についてサートヴィカ食をメインに解説しました。

※ラジャスな食事、タマスな食事についての詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。

情報:英国アーユルヴェーダカレッジ

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