- 2021-7-15
- アーユルヴェーダとヨーガ, ディナチャリア(一日の生活法)
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世界的に注目されはじめ、今では、5億人以上の人が実践するようになった「瞑想」。宗教的なイメージが強く、実践するのを敬遠する方も多いと思いますが、今では科学的根拠も数多く発表されはじめました。ここでは、瞑想の効果やあなたに適した方法を詳しくご紹介していきます。ぜひ参考にしてください。
Contents
瞑想とは
瞑想とは、自分の思考を停止して、完全な精神集中の状態になることをいいます。起源は2500年以上前のインド。精神鍛錬や修行の一つとして、生まれたといわれています。
その起源から、スピリチュアルかつ宗教的なものとして捉えられやすく、日本ではあまり実践する人が少なかったのが現状です。
しかし、近年、瞑想の科学的根拠が多く発表され、「マインドフルネス」と呼ばれる心理的療法が世界的に普及。今では、5億人以上の人が瞑想を生活に取り入れるようになりはじめています。
アーユルヴェーダのディナチャリアにおいても、瞑想を目覚めたあと、かつ、寝る前のタイミングに規則正しく行うべきであると勧められてきました。1日3分ずつ取り入れるだけでも心身に十分な効果があるのでぜひ実践していきましょう。
瞑想の効果
ストレス社会や高齢社会といわれる現代において、瞑想がもたらす効果が注目されています。ここで詳しく見ていきましょう。
脳の疲れを癒し、ストレスを緩和する
瞑想をすることで、私たちの脳からはα波、さらに深い瞑想ではθ波という脳波が出ます。これが出ている状態の脳に分泌されるのがベータエンドルフィンというホルモンです。これは、脳の鎮痛物質であり、心身のストレス軽減に重要な役割を果たします。
たとえば、脳と体を休めてリラックスする効果やストレスを鎮める効果、免疫力を高め病気を予防する効果などを得ることができるでしょう。また、寝る前に瞑想を行うことで、リラックスすることができ、不眠症を改善し、睡眠の質を高めることが可能です。
※不眠症に悩んでいる方は「あなたの不眠の症状や原因は?アーユルヴェーダで最高の目覚めを手に入れよう」で詳しく解決方法をご紹介しています。合わせてご参照ください。
認知機能を向上させる
瞑想は認知症のリスクを軽減するのに効果があるという調査結果から、近年、アルツハイマー病の治療にも取り入れられはじめられています。
高齢社会が進む日本において、認知症やアルツハイマー病には治療法がなく、進行を遅らせる薬もないのは、大きな社会問題です。認知症の進行を遅らせる瞑想の意義はまだ明らかにはされていませんが、加齢にともない増える脳の病気のリスクを減らすのに瞑想を取り入れる効果はかなり期待できるでしょう。
職場の集中力を高め、生産性アップする
瞑想をすることで、今に集中し、抱えている問題を客観視することができるといわれています。また、不安感を取り除き、気持ちも前向きに保つことができるでしょう。そのため、職場でも従業員が効果を経験することができれば、会社全体の生産性を高めることが可能です。また、社員が幸福感を持って働くことができるため、オフィス内の雰囲気も良くなる傾向もあるといわれています。実際にマインドフルネスは、appleやGoogleなどの一流グローバル企業でも研修に取り入れられているほどです。
体質別に適した瞑想のやり方
瞑想の方法について調べると、サマタ瞑想やヴィッパーサナー瞑想、マインドフルネス瞑想などさまざまな情報が出てきて、何を取り入れればいいか迷いますよね。そんなあなたに、ここでは、アーユルヴェーダの体質(ヴァータ体質、ピッタ体質、カパ体質)に適した瞑想方法をご紹介していきます。あなたの体質に適した方法で毎日の生活に取り入れていきましょう!
ヴァータ体質には聴覚瞑想
ヴァータ体質の特徴的な性質は、冷性や動性、乾燥性などです。そのため、ヴァータが増大すると、不眠や集中力の低下、不安感、緊張感などの心身の不調がみられます。ヴァータが増えている方や増えやすい季節ほど、バランスを取り戻すには瞑想がとても有効です。特に、聴覚からリラックスを与えるような瞑想をするのがいいでしょう。
たとえば、マントラと呼ばれるパワーのあるキーワードを唱えて行う瞑想がオススメです。姿勢を安定させて、ゆっくりとしたペースで意味を考えず心の中で唱えるようにしてみてください。心にゆとりと安定感が戻ってくることでしょう。
難しい場合は、リラックスできる曲を流しながら瞑想をするだけでも大丈夫です。歌詞のないヒーリング音楽が理想的です。
ピッタ体質には視覚瞑想
ピッタは、体や心に熱や鋭さを持っています。そのため、夏の暑い季節や日々の生活の中で熱や鋭さが蓄積されると、イライラしたり、不平不満が出たり、批判的になってしまったりすることがあるでしょう。
ピッタのバランスを整えるためにはブルーなどの寒色系の色を取り入れたカラー瞑想を取り入れることが効果的です。
瞑想をしながら、青い海や空をイメージしてみましょう。そこにハンモックを吊るしてゆったりしている姿を想像してください。ピッタは、このような非日常的な美しいものを想像することで、心や体にゆとりができ、バランスを整えやすくなります。
カパ体質には嗅覚瞑想
カパ体質の方が瞑想をする際は、ユーカリやローズマリーなどのスッキリ爽やかな香りを使った嗅覚瞑想を行うのがいいでしょう。なぜなら、カパの質を持つ人が瞑想をする際の一番の敵は居眠りだからです。これらの香りは、鼻孔から脳に入ると、心もシャッキリし、集中力を高める働きがあります。また、もうひとつのポイントは呼吸を吸って吐くたびに、重さや怠さ、眠気が体と心から出て行くのをイメージすることです。頭と体がクリアになっていく自分を感じることができるでしょう。
瞑想は、トレーニングが必要であり、集中できるようになるほど効果は高まります。はじめは難しいと思う方もいるかもしれませんが、続けていくことがとても大切です。忙しい方は1日1回たった3分でも構いません。ぜひ今日から毎日の習慣に取り入れていきましょう。